真夜中の影絵だより★2005〜2012 -5ページ目

影絵的・日常「野生動物ボランティアセンター」

$真夜中の影絵だより ★・・・-ボランティアセンター

川崎市内にある野生動物ボランティアセンターです。交通量の多い交差点の角にあります。以前ここにキジバトを保護してもらったことが縁で、月に1度ほど掃除の手伝いに来ています。先日は入口に梅と河津桜が咲いていて、そこだけぽっと明るくとてもきれいでした。施設内の鳥たちも春の気配を感じているのか、元気に鳴いていました。
 
福島の被災地から引き取られた犬猫たちもずいぶん少なくなっていました。残っている犬猫の中には、病気や噛み癖のある子もいて、譲ることが困難な場合もあるそうです。本来ならば、癌を発症した老犬などは、もう手術などせずに最後まで静かにみとってあげるのが一番なのだけれど、飼い主は愛情も責任感も強いから、どうしても高額な費用を払ってでも助けようとするでしょ、だから気の毒で渡せないんだよね。獣医先生はそんな風に言ってました。噛み癖については、ストレスの場合も多く、今後のしつけで改善されることもあるので、その後よき飼い主を見つけてあげたいとのことです。

影絵的・日常「もうすぐ春」

$真夜中の影絵だより ★・・・-ピノキオ

ベランダの植物たちが小さな芽を膨らませています。寒い日が続きますが、春はすぐそこまで来ているようです。地震から1年経ってもなお避難生活を送っている人の数が34万人。首都圏直下型地震が起きる確率は4年以内に70%以上。この1年で日本は大きく変わってしまいました。それでも私たちは、いつも通りの日常を繰り返すしかありません。被災地支援、エネルギーや防災に関する意識・・・。やるべきこと、考えるべきことはたくさんありますが、そのためにもまずは今の自分自身がしっかりしていないとな。そんなことを思う3月11日です。

影絵的・つぶやき「8年目のブログですが」

$真夜中の影絵だより ★・・・-タンゴ

いつもコツコツと偉いね、とか、ボランティアしててすごいね、とか、そういう言葉をかけられるとなんだか胸がチクっと痛みます。確かに影絵をコツコツ作っているのは事実ですが、基本、すべて自分が好きでやっているだけのことなので。しかも実際は、人と会って食事をしたり、長~いおしゃべりをしたり、と遊んでいる時間も少なくなく、でもブログではそういう部分を割愛しているので、嘘はつかずとも若干装って見えるふちがあることは否めません。そんな私のご都合主義ブログも、気がつけば8年目に突入しています。例えば今後「野鳥施設の掃除で汗まみれになりました」なんて書いてあったとしても、あ、この人どうせその後、近所の温泉でくつろいで帰っているぞ、と察していただければと思います。友人知人には当然見抜かれていることではありますが!たいして更新もしていないのに、長年おつきあいくださっているごくわずかな皆さんには、あらためて感謝いたします♪

昭和の児童書「霧のむこうのふしぎな町」

「霧のむこうのふしぎな町」
(柏葉幸子・著 竹川功三郎・絵 講談社 1975年)
  
$真夜中の影絵だより ★・・・-霧のむこうのふしぎな町

『リナの目からなみだがながれはじめた。おばあさんは、リナをちらっと見た。ないていることに気がつくと、「リナは、よくわかっていないようだね。このピコット屋敷は下宿屋なんだよ。代々、霧の谷のね。」といい、お茶をズーと一口すすって、こうつづけた。「それで、ここでは自分の食いぶちは・・つまり、いまのことばで・・」と、ことばをさがし、「そう、そう、生活費。その生活費は自分ではたらいてかせいでもらうんだよ。」』
 
$真夜中の影絵だより ★・・・-霧のむこうのふしぎな町

ある少女が不思議な町を訪ね、風変わりな人たちの店で働きながら、ひと夏を過ごして成長していくというファンタジー。そう、この本は「千と千尋の神隠し」のモデルとも言われていて、どこかさえない主人公の女の子や、意地悪なおばあさんは、ジブリアニメによく似ています。私はこの本が大好きで、子どもの頃から何度も読み返してきました。本の末尾で、佐藤さとるさんが“見かけはハイカラで、どこか洋菓子ににたおしゃれなところがありますが、中身は意外と手づくりの味がします”と、この物語の解説をしています。なるほど~という感じです。
 
$真夜中の影絵だより ★・・・-霧のむこうのふしぎな町

今も新装を重ねているこの本ですが、私が現在手にしている古本は発売翌年の第6刷で、本来なら函付きのはずでした。霧のかかった町とピエロの顔の柄のついた傘、というこのお話を象徴する絵柄の・・。あ~ん函だけどこかで入手できないかなぁと強く思う今日この頃。ちなみに本の中身は、いい感じに紙焼けしています。(あ、大変。どんどんマニアックになっていく・・・)

影絵的・日常「影絵紙芝居なんとか完成」

$真夜中の影絵だより ★・・・-おかしな朗読会

1月中に作り終える予定だった影絵紙芝居が、やっとできあがりました。年明けからすべてが遅れ気味です。この後、1年分の領収書を整理して確定申告にも行かなくては。そしてその後すぐ、昨年に続き増毛(北海道)の民話紙芝居を作り始める予定です。職場では、今期中に記録映画のデータベースも仕上げなければならず、なんだか慌ただしい気分です。
 
$真夜中の影絵だより ★・・・-コドモノクニ

そんな中、つい大人買いしてしまったのが「コドモノクニ名作選」全5巻。大正末~昭和初期にかけて全盛だった子ども雑誌を復刻させたものです。これは少々値がはっても買う価値大!と思いつつ、気づけばケースの上にうっすらとほこりが・・・。

影絵的・お知らせ「野鳥募金のご報告と御礼~」

真夜中の影絵だより ★・・・-野鳥募金

先日、川崎市内にある野生動物ボランティアセンターに行ってきました。地球はともだちよりWRV(野生動物救護獣医師会)宛の募金を手渡してきました。昨年チャリティーカレンダー・ポスター展会場に置かせてもらった募金箱に集まった15,320円に、その後、影絵プラネットカレンダー販売時と妹の影絵バーにて募った募金、その他友人たちから無理やり奪った小銭を足し、総額は35,354円となりました。ご協力くださった皆さまに心より感謝いたします。(皆川先生が手にしているのは募金の入った袋)

私はキジバトを拾ったことが縁で、昨年野生動物のリハビリテーターというボランティア資格を取りましたので、今後も時間がある時には、ここへ掃除しに来ようと思っています。この日も三角巾にマスク姿で、毛まみれ羽まみれ糞まみれの1日を過ごしました。


真夜中の影絵だより ★・・・-福島の犬

最近この施設には、福島から被災してきた犬猫30匹が保護されています。ほとんどが雑種で、犬は外で飼われていたと思われる中型犬が多いです。私たちが掃除に入ると、みんな一斉に悲痛な声で鳴き出すので、あぁ遠い地に連れてこられさぞかし悲しいのだろうなぁと、心が痛みました。が、外に出してやるとうれしそうにシッポを振り、気持よさそうにおしっこや糞もし、またおりに戻し餌をやった後は、みんな満足そうに丸くなって寝ていたので、なんださっきはトイレとご飯が欲しくて鳴いていたのね、とちょっと安心しました。そのうちの1匹が、ちょうど里親に引き取られていくところにも立ち会いました(写真の柴犬)。現在里親が見つかった犬猫は5匹ほど。中には噛み癖のある子もいますが、みんなよくなついていて、被災前にとてもかわいがられていたことが窺えます。責任を持って育ててくださる方、ぜひご連絡ください。(ペットショップを覗く気分での見学はお断りとのことです)

真夜中の影絵だより ★・・・-鳩

保護された野鳥たちも健在です。犬猫たちがきて隅に追いやられてはいますが、地道に治療や放鳥が続けられています。春になるとヒナたちの保護が増えるので、それまでに犬猫の里親がたくさん見つかってくれるといいなぁと思います。スペースの関係で、現在リハビリテーターの自宅で世話をされている鳥も数羽いるそうです。引き続き、皆さんにも暖かい目で見守っていただければと思います。

影絵的・日常「災害時のストレスケア」

真夜中の影絵だより ★・・・-アリス

 

昨年末、仙台へ行った際、石巻の仮設住宅で生活する人々の表情がやけに気になっていました。このような状況を余儀なくされた人たちへどう接するべきかも、まったく自信が持てずにいました。そんなことがきっかけで、今年に入り、災害時のストレスケアに関する本をいくつか図書館で借りてまとめ読みしてみました。日本は阪神大震災の経験があることから、それを元に精神科、臨床心理の専門家が一般に向けて書かれた本が複数あります。それを読み、あらためて感じたのは、阪神大震災でいかに多くの人が精神的ダメージを強く受けたかということです。ふだん健康な人でも、一時的に自分がへんになったと思ったり、躁(そう)状態になったり、放心状態になったりと、危機的状況は人々を予想もしない心理状態に陥らせるそうです。それでも人間の持つ自然治癒力が徐々に回復に導いてくれる訳ですが、あまりにダメージが大きかったり、悪い環境が長く続くと、鬱やPTSDといった病気も発症してしまいます。身近な人をなくし、家や仕事も失った人がそうなってしまいやすいのは想像がつきます。でもその時、常に誰かがそばに寄りそうだけで、ずいぶん事態は違うようです。

 

それらの本で、ボランティアのあり方についても考えさせられました。やはり長期と短期ではやれることも違うということ、また相手の迷惑になってしまうボランティアの行為も多々あったことなど、事前に聞いていてよかったな、と思えることもたくさんありました。その他、挨拶などのささやかなコミュニケーションが支えになること、逆にふだんそういうことを苦手としている人は、輪の中に入れず孤立感を抱いてしまう場合もあることなど、日々の生活についても考え直す必要がありそうです。

 

最近また、大地震について騒がれ始めています。日常品の備えも大事ですが、こういった本も今のうちに読んでおいたほうがいいと思います!非常時、最後に求められるのは、やはり精神力なはずなので。私は1冊購入し、災害用トイレパックの隣に置きました。大地震の時はまず再読し、避難所ではみんなで回し読みする予定です。そして東北の被災地支援についても、あらためて考えたいと思っています。


私が買った本(絶版につき古本を購入)

心を蘇らせる―こころの傷を癒すこれからの災害カウンセリング

昭和の児童書「ゆめの中でピストル」

「ゆめの中でピストル」
(寺村輝夫・著 北田卓史・絵 PHP研究所 1976年) 
 

真夜中の影絵だより ★・・・-ゆめの中でピストル  
 

『マチムラ・ユキオ。トウキョウ生まれの人間。エセダ大学卒業。バオバブ・ブックス社編集長。37歳。世の中の人みんなによろこんでもらえるような本をつくるのがゆめ。だが、なかなかゆめがかなえられない。ときどき、しっぱいもする。しっぱいして、世の中の人がこわがるピストルをつくるゆめを見たので、二月三十日たいほ。カエルのオムレツのちゅうしゃをうけて、モドコになる。』

 

真夜中の影絵だより ★・・・-ゆめの中でピストル2
 

会社員のユキオが風邪をひき、薬を飲んで寝ていると、子どもの警官がやってきて、ユキオは逮捕されます。そして連行された先でちゅうしゃという名のピストルで撃たれモドコ(子ども)の姿になります。そこにはユキオのようなモドコが数人いて、ユキオたちは好きなゆめが見られる薬を売って回るのですが(といってもお金をもらうのではなくあげながら)、大人は買うのに子どもは現実的でなかなか欲しがりません。そこで今度は寝ている子どもたちに、好きなゆめを見られるピストルを撃ち、ゆめの世界に誘い入れるのですが、それもなかなかうまくいきません。好きなだけお金をくれて宿題までやってくれる銀行よりも、時間を気にせず遊べる子ども専用の遊園地や動物公園よりも、うるさいパパやママと一緒にいるほうが子どもたちはやはり好きなのです。
  

真夜中の影絵だより ★・・・-ゆめの中でピストル3

 
長年探し続け、出版社、作者ご本人に問い合わせても入手できなかった児童書「ゆめの中のピストル」をこの度入手。あらためて読んでみました。子どもの読みたい本と、大人が子どもに読ませたい本には、時にずれが生じますが、この本は、子どもをワクワクさせ、大人からの強いメッセージもしっかり織り込まれています。ゆめを見ることは大切、だからといって、ゆめのおしうりはいけません。後書きにもそんな風に書かれていました。子どもの頃、繰り返し図書館で読んだ本ですが、最近ではすっかり煮染まり書庫行きとなっている場合が多いようです。機会があれば、ぜひ読んでみてください♪


と、いきなり本の紹介をはじめる私・・・。唐突ですいません。これからも時々、勝手に紹介いたします。

影絵的・日常「芸術療法」

真夜中の影絵だより ★・・・-シンデレラ
  
寒い週末となり、極寒の地に行くような重ね着をし、首にはマフラーまで巻きつけ制作しています。お陰で顔は少しほてり気味です。
 
年明け、芸術療法と名のつく本を図書館でいくつか借りて読んでみました。難しいことはわかりませんでしたが、ふ~ん、なるほどと思える内容でした。薬を使うような根本的な治療法とは全く異なりますが、やはりものを作ったり、演奏をしたり、演じたりということは、脳にいい刺激を与えるようです。特に創作に欠かせない“想像力”は、不安をやわらげ、ばらばらになった心を整えていく働きがあるらしく。あぁ、どうりで私の周りの作り手仲間たちは、生活が不安定ながらも皆元気なはずです!(あ、自分もか。)
 
私は、自分の描く絵を芸術やアートと捉えたことはなく、どちらかというと、誰かの役に立つツールでありたいと日頃から思っています。なので、作品のクオリティはなかなか上がらず、またビジネスにつながる営業もまったくしていませんが、どうすれば役に立てるのか、ということに関してはいつもアンテナをはっているのであります。芸術療法の本も、そのヒントになればと思い読んだのでした。いつか、心の弱った人や認知症の人などの助けにもなれたらな、と思っています。

影絵的・日常「おかしな朗読会」

真夜中の影絵だより ★・・・-ブレーメン

 

「おかしな朗読会」と題し、主に一昨年のカレンダーの絵を作り直して、影絵紙芝居にしています。お正月休み中に終わらせようと思っていましたが、年末、大掃除に時間をかけてしまったこともあり、予定の半分しか進んでいません。今年こそは時間に追われない年にするつもりでいたのですが、なかなかそうもいきませんね。せめて睡眠だけはしっかりとろうと決意したものの、先日外付けハードディスクが突如壊れ、早速徹夜に近い状態で出勤しました。年明け早々、ボロボロです・・・。