影絵的・書評「スノードーム」
しかし彼がいきかけたとき、踊り子が動き出した。彼のために息を吹きかえしたのだ。(53頁より引用)
■「スノードーム」 アレックス・シアラー著 石田文子訳 求龍堂
作品が認められ富は得ても、生まれながらの恵まれない容姿からいつも孤独な彫刻家。一方公園の片隅で絵を書き続ける売れない画家とその息子、彼らと家族のように暮らす美しい踊り子。どの人物にも共感できる切ない話。特に彫刻家エックマンの歪んだ愛はなんとも悲しい。それが理解できてしまうのは自分が孤独だから?美しいファンタジーでもあり、ちょっと怖いミステリーでもあるような。スノードーム好きな私はタイトルに惹かれて読んだのですが、まさにそれはガラス玉の中に沈んだ小さな街の物語でした。結末もなかなか!
影絵的・書評 ~通勤読書~
私は電車の中だけで本を読む“通勤読書家”で、そのペースは週に1冊ほどなのですが、それでも9年ほど前から手帳の裏にメモしている“読んだ本リスト”の数は数百を越えています。ジャンルはめちゃくちゃですが、時々脳の本、芸者さんの本、動物行動学の本など、あるテーマにはまっていることがわかり、リストを読み返すとおかしいです。音楽もそうですが、読んだ本のタイトルを見るとその頃の自分も同時に思い出されるのは不思議ですね。本の内容は覚えていないことも多いのですが・・・。これから時々読んだ本を影絵にしてみたいと思います。
眠れる夜の影絵ドラマ第4話「冷蔵庫」をUPしました。
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影絵的・思い出「花粉症」
いつから花粉症?と聞かれることがあります。私が花粉症になったのは大学卒業間際の2月16日、キャンパスの屋上に上がりイーゼルを立ててのんびりと絵を描いていた時のことです。世間はバブルの全盛期、今とは街の色合いも違ったような気がします。私の通う女子大は新宿副都心にあり、廊下側の窓からは高層ビル郡が、教室側の窓からは海に向かって広がる東京の街並みがよく見えました。いい加減な絵をあっという間に描きあげ、空に浮かぶ飛行船をぼんやり眺めていたら、クシュンとくしゃみが出て、その後またクシュンクシュンとくしゃみが出て、それからというものずっと花粉症です・・。今でも鼻をかんでいると、あの時の都会の穏やかな雑音と風景、そして脳天気な自分の姿が思い浮かんだりします。
眠れる夜の影絵ドラマ第3話「アルト笛」をUPしました。
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影絵的・思い出「猫町」
数年前、本屋さんで雑誌をぱらぱらめくっていたら、あるページの写真に小さく写った“猫のお面”に目がとまりました。はっ、これは私が作ったお面!生き別れた我が子(しかもすっかり忘れていた)に偶然再会したような気分でした。そのお面は映画の撮影所でアルバイトしていたころ撮影に使われたもので、大プールの水面に浮かべたステージの後ろに、私が好き勝手に作った巨大な猫のお面たちが吊るされるというものでした。そういえばステージで踊った人がお面を気に入り持って帰ったと言っていたっけ。その雑誌の写真はというと、自宅のスタジオで踊る作家の萩原葉子さんを写したものでした。あぁ、この人だったのかぁ。私は何年も経ってそんなことを知りひとり納得したのでした。その萩原葉子さんのお父さん、萩原朔太郎の「猫町」は影絵的匂いのする私の大好きな話です。
影絵的・思い出「アーミッシュ」
雪が降ると思い出す村があります。ニューヨークから特急で数時間、ペンシルバニア州にあるアーミッシュの村です。今でも人々は電気をほとんど使わずに生活しています。10年以上前、私はその村を訪れある家族と仲良くなりました。雪の中一緒に遊んだ4人の子供たちはもうすっかり大きくなったことでしょう。馬車の走る音、ガス灯のかすかな匂い、食卓の暖かいスープやパイ、子供たちの黒くてかわいい服や帽子・・・またいつか訪ねてみたいものです。
眠れぬ夜の影絵ドラマ第2話「アロワナの涙」をUPしました。
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眠れぬ夜の影絵ドラマ
友人の「時代はブログる!」
という本を読み、私もブログを立ち上げてみることにしました。まずは「眠れぬ夜の影絵ドラマ」をと思いましたが、これは以下のサイトに掲載することにしました。ぜひご覧ください。
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とにかく流行りにのってみたかったのです。
それにしてもトラックバックってなんだか難しそう・・・。