影絵的・思い出「団地の窓」 | 真夜中の影絵だより★2005〜2012

影絵的・思い出「団地の窓」


私が日常の中に影絵を感じた最初の記憶は、団地の窓でした。夜になると蛍光灯に照らされたカーテンによって、色採りどりの窓が浮かびあがる。あぁ、このひとつひとつの明かりの中に、いろんな生活があるんだろうなぁ。若干3歳くらいの私はそんなことを考えてひとり切なくなったものでした。両親の運転する車の後部座席で、近づいてはやがて遠ざかっていく団地の明かりをいつもじっと見ていたことをよく覚えています。かなり暗い子どもだったのかも・・・。